YURICO. PASTORALE 〜 パストラーレ 〜

開催日時 2024年11月21日(木曜)19:00開演
会場 ルーテル市ヶ谷センターホール
URL : ルーテル市ヶ谷センターホールホームページ
交通 JR総武線 市ヶ谷駅 地上出口より徒歩7分
都営地下鉄新宿線 市ヶ谷駅 A1出口より徒歩7分
東京メトロ南北線 / 東京メトロ有楽町線 市ヶ谷駅 5・6出口より徒歩2分
URL : ルーテル市谷センターホール アクセスマップ
入場料 一般:3,500円 / 学生:2,000円 (全席自由)

お申し込み / お問い合わせ

山本百合子友の会で、チケット発売をいたしております。
山本百合子友の会
Tel/Fax:042-339-0321 tel:080-5041-5402
Mail:yurico.yamamoto.0605@gmail.com
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曲目

◆J. S. バッハ = E.ペトリ編曲

「羊は安らかに草を食み」カンタータBWV208 より

◆ベートーヴェン

ピアノソナタ 第15番「田園」Op.28

◆ブラームス

ハンガリー舞曲 第5番

◆ブラームス

6つの小品 Op.118

ご案内

今秋、ルーテル市ヶ谷センターホールにて、ピアノリサイタルを開催いたします。

オープニングは、J.S.バッハ(1685年生〜1750年没)のアリア「羊は安らかに草を食み」を演奏します。このアリアは、カンタータ「楽しき狩りこそわが喜び」BWV208の中の1曲です。原曲はソプラノと2本のフルートのために作曲されており、素朴で美しい調べが特徴です。後にエゴン・ペトリ(1881年生〜1962年没)によってピアノ曲に編曲されました。

次に、ベートーヴェン(1770年生〜1827年没)のピアノソナタ 第15番「田園」作品28をお聴きいただきます。ベートーヴェン31歳の時の作品です。「月光」ソナタ作品27-no.2の次に書かれました。この頃ベートーヴェンは、音楽の都ウィーンで着実に音楽家としての地位を築いていきます。ウィーン郊外のハイリゲンシュタットに住み、毎日の日課であった森の中での散歩をこよなく愛しました。耳の病気の悪化に苦しみながらも、森の中でさえずる鳥たちの声に心を傾け、清らかな小川の煌めきを感じながら、作曲の着想を得ていました。私は、今年3月、ハイリゲンシュタットにある「ベートーヴェンの小径」をたどりながら、生い茂る木々と小川のせせらぎ、鳥のさえずりに、日々の雑念を忘れました。そして、そこから生まれる不思議な静寂に、霊感に打たれたような深い安らぎを感じました。

この「田園」ソナタは、全4楽章で構成されており、のどかな風景が思い浮かぶような生き生きとした作品です。後年、作曲される交響曲第6番「田園」に通じる、自然への感謝に満ちた世界が感じられます。

プログラム後半は、ブラームス(1833年生〜1897年没)の作品をお聴きいただきます。ブラームスは、ベートーヴェンの後を継いだと言われるドイツ・ロマン派の作曲家です。まず、36歳のとき大ヒットした「ハンガリー舞曲集」から、傑作と言われる第5番を演奏します。続いて晩年の名作「6つの小品」作品118をお楽しみください。「インテルメッツォ」や「バラード」「ロマンス」と、各曲にタイトルが付いています。ブラームスは、瞑想する沈思黙考の世界に「インテルメッツォ」(間奏曲)と名付けました。ブラームスも、日課としていた散歩をこよなく愛し、弟子のひとりが「どうすれば良い演奏ができますか?」と問いたら「私と一緒に森を散歩すると良いよ。」と答えたそうです。包み込むような低音の響きが、ブラームスの歩む足取りと重なります。

秋の夜長、ピアノの調べに耳を傾け、心の森の小径をご一緒に散歩いたしましょう。安らぎのひとときを願って、心よりお待ちいたしております。

百合子