Yurico. Piano Recital「Moments Musicaux 楽興の時」 

開催日時 2018年11月8日(木曜)  19:00開演 
会場 ルーテル市ヶ谷センターホール
URL : ルーテル市ヶ谷センターホールホームページ
交通 JR総武線 市ヶ谷駅 地上出口より徒歩7分
都営地下鉄新宿線 市ヶ谷駅 A1出口より徒歩7分
東京メトロ南北線 / 東京メトロ有楽町線 市ヶ谷駅 5・6出口より徒歩2分
URL : ルーテル市谷センターホール アクセスマップ
入場料 3,000円 (全席自由)

お申し込み / お問い合わせ

山本百合子友の会で、チケット発売をいたしております。
山本百合子友の会   Tel/Fax :042-339-0321
メールでのお申し込み・お問い合わせ : お問い合わせページ

曲目

◆スカルラッティ

ソナタK.466

◆ショパン

2つのノクターン Op.15-2. Op.55-2

◆ベートーヴェン

ソナタ第21番「ワルトシュタイン」Op.53

◆ラフマニノフ

「6つの楽興の時」Op.16

エッセイ

錦秋の頃、11月8日 (木曜日) 午後7時開演、ルーテル市ヶ谷センターホールにて、
ピアノリサイタル“楽興の時”をお届けいたします。

都会での限られた空間から、しばし眼を閉じ心に耳を澄ませて聴こえてくる音楽は、風の音、水の流れ、大地の響きとなって、
生きるエネルギーを伝えてきます。ピアノの音に乗せて、
“音楽の織りなす興(おもむき)のひと時”心安らぐ空間へ、
皆さまを誘いたいと願います。

オープニングは、イタリアの作曲家スカルラッティ (1685-1757) のソナタK466。紅葉がはらはらと風に舞うような、美しい情景を思い浮かべます。
続いて、ショパン (1810-1849) のノクターン(夜想曲)を2曲お聴きいただきます。ショパンは39年の人生を通して21曲のノクターンを書きました。
その中から23歳の作品第5番Op.15-no.2と、32歳の作品第16番Op.55-no.2を選びました。
青年期に書かれた第5番は花が咲き誇るような装飾音が優雅で、ため息のようにしっとり語りかけてきます。第16番は円熟期の作風で、即興的に展開します。
沈みゆく太陽が、燃えるように命を輝かせ、やがて静かに浄化してゆく情景を思い浮かべます。色鮮やかで情感豊かな、まるで錦絵のような2曲をお楽しみください。
そして、ベートーヴェン (1770-1827) の「ワルトシュタイン・ソナタ」Op.53。
全32曲あるピアノソナタの中で、中期のソナタの傑作といわれる第21番です。
ベートーヴェンが、パリのピアノ、エラールの軽やかなタッチとペダリングの美しさに刺激を受けて作曲しました。別名「オーロラ・ソナタ」と呼ばれ、絶妙なペダリング効果と、 調性が刻々と変化していく幻想的な展開が魅力です。色彩豊かな音が織りなす大パノラマの世界です。

後半は、ロシアの作曲家ラフマニノフ (1873-1943) 23歳の作品、「6つの楽興の時」Op.16です。有名な「ピアノ協奏曲第2番」の前に書かれています。
帝政ロシア末期、貴族の子としてペテルブルクに生まれたラフマニノフは、若くして巨匠的ピアニストでもありました。
Moments Musicaux「楽興の時」 の6曲は、抒情的なゆっくりとした曲と、激しく波がうねるような急速な曲が交互に配置されています。憂愁に満ちた甘美な楽想が、
力強いダイナミックな激しさと入り混じり、全6曲を通して情緒溢れる名曲です。 この曲は、私がジュリアード音楽院に留学した23歳の時に取り組んで以来、常に私自身を磨き続けてくれました。
長い演奏家人生を共に歩んできた大切な曲でもあります。 みなさまと心安らぐ夕べを、ご一緒できますことをお待ちいたしております。

百合子